10月からの軽減税率導入に伴い、クライアントへ請求書自動発行マクロを納品しました。働き方改革に逆行する複製税率導入を進めて事務側に過剰な負担を課し、還元のための無駄な税金を使っている状況に本当に日本は大丈夫なのか不安になります。

今回のマクロは①元データの取込、②相手別請求書の作成及び保存、③チェックのための自動印刷、④請求書を添付したメールのドラフトを自動生成と相当の自動化が出来たと思います。業務自動化となるとシステムの導入やAI・RPAといったことが思いつきますが、まずは身近なExcelマクロで業務を回しながら作りたいシステム像や比較検討していくのもいい手ではないかと。

自身も業務効率化導入の現場のお手伝いをすることが多々ありますが、そう簡単には行かないのが実情です。今回のケースを考えるとうまくいくための条件がなんとなく分かってきました。

成功理由① 社員がいない

今回のクライアント様では事務仕事は全て外注しておられます。実はそれが非常に重要で、マクロのレベルの制限をかけずに作ることが出来ました。というのは、現実にはマクロであっても作業者にはそれなりのExcelスキルが必要で、かつては「マクロを有効にしてマクロが登録してあるボタンをクリックする」が出来ないという理由で躓いたことがあります。その時は正直心が折れました。

それと社員がいる場合に自動化したところでコスト削減となるかとなると大してなりません。なぜなら、自動化によって不要な社員をクビにすることはできないため人件費は変わらないのです。自動化するためのコンサルやシステムのコストが自動化による残業代の削減を大きく上回ってしまい、コストが見合わないということで自動化を見送るというのは多々あります。自動化ってタダでは出来ないんですよね。。。

人を採用する際には、コストが発生するだけでなくスキルセットが見合わなくなった時にどうするかまでも検討しないといけない時代になってきたと痛感しています。

成功理由② クライアントが自動化するメリットを理解していた

自動化=コスト削減と考えるのは普通ですが、コスト削減は自動化のメリットの50%ぐらいしかありません。実は自動化によるメリットはお金だけではないのです。正直なところ、このメリットを現場の上席の方に理解していただくのは相当骨が折れます。

メリット① 誰で出来る

外注しているということは、外注先に断られるリスクがあります。例えば、外注先が体調不良や身内に不幸があった等、不可避な理由が受けてもらえない場合に代替手段がないというのは非常にリスクです。また、外注先に属人化するリスクもあります。自動化することでいざとなれば経営者自身でも対応できる(私も出来ますし)のは、他の外注先に引き継いでもらうのも非常に楽なわけです。

メリット② 何度でも出来る

システムの構築においてデータは常に正しいと想定されていますが、それは稀です。だいたい、追加の発注や価格が更新されたなど”後で修正”があるのが実務です。自動化されていれば、データが更新されてもまたやり直せばいいだけなので事務作業がほとんど増えません。

メリット③ 間違えない

人がやる以上必ず間違いが発生します。その場合に担当者や外注先を責めても、相手先に誤りに行くのは経営者です。そのための経営者の時間やモチベーションの低下、もちろん自社の評価が下がる影響は全て経営者が被るわけです。システムはロジックやフォーマットが変わらない限り間違えません。それによって、エラーで発生するお金に換算できないコストを回避できるのです。

クライアントの方は特段ITに詳しいわけではありませんが、自動化のメリットを直感的に理解されていたのには感動しました。プログラミングを学ぶよりも”プログラミングで何が出来るのか?”を理解することの重要性を改めて考えた次第です。

 

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